●赤羽晋助は玉川区役所でゾンビを管理・捕獲する公務員ですがどんな役柄ですか?
「とにかく超ピュアでまっすぐでおバカで頼りないダメ人間だなと。でも晋助はゾンビをモンスターとしてはとらえず、病気や怪我で命の危機にある人と同じような解釈をしているんです。そういうキャラクターなので無我夢中にまっすぐ演じようと思いました。最近見直して、あの世界観だからもっとふりきって演じても良かったかもとは感じました」
●特に印象的なのは走るシーンが多かったことです。大変だったのでは?
「晋助は走り出すと周囲が見えなくなるほどテンションが高くなる男なんです。撮影中は相当走りました(笑)。晋助の武器は足の早さで、それでゾンビと戦うことになるわけですから、そこはちゃんとしたいと思っていたので、何年かぶりに走りこんだし、トレーニングをしました。でも撮影自体はとてもタイトなスケジュールで、特に後半のゾンビとの対決は短い時間で撮影しなければならなかったので、ハードで疲労が蓄積しちゃいまして。足の早い通称ボルトと呼ばれる香川康介というゾンビが出てくるのですが、演じる大東駿介さんからは「足が早くないから手加減してね」と言われてたのに、疲れすぎてて全然僕のほうがスピードが出なくて。逆に僕が「限界なんで手加減してください」とお願いしたこともありました。本当に走るのは大変でした」
●ちなみにあの制服は走りづらそうでした。
「もともと肩パッドとかなんのガードにもならない設定でしたけど、本当に暑いし、動きづらかったんです。そういえばボルトと対峙する時に結局あの衣裳を脱いでTシャツになるというアイディアをプラスしました」
●自分からそういったアイディアは結構出されていたんですか?
「もともと演出の河原雅彦さんも熊坂出さんもすごく自由に演じさせて
くださったんです。熊坂さんは台本通りにやることを嫌う方で、現場で感じたことや
思いついたことをどんどん出していきましょうと。だからカットをかけなかったり。
台本を持っていって『ここの部分ですが~』と聞いたりしたら怒られてしまう。
特に熊坂さんはドラマ後半部分の演出だったので、もうキャラクターも関係性も
できあがっているから台本にとらわれず自由にやりましょうと。
すごく楽しかったです。同時に役になりきることの大切さを改めて
考えさせられたし、役との向き合い方も変わりました。とても影響を受けた現場です」
●最後にこの作品の見どころについて教えてください。
「振り返ると本当にいろいろなテーマを持ったゾンビが出現して、
戦ったことを思い出します。ゾンビという大嘘な題材を扱った
作品ではありますが、ちゃんと現実的な痛みも伴うし。
いろいろな見方ができる作品に仕上がっていると思います。
だから、まずはフラットに楽しんで観ていただきたいです。
そういえば最近、上司役を演じていた高橋努さんと
お逢いすることがありまして。その時もまた
『玉川区役所 OF THE DEAD』をやりたいねという話で
盛り上がったんです。本当に素敵な出演者とスタッフに
恵まれた素晴らしい現場でした。
続編ができたら嬉しいですね。」
【放送作品情報】
「玉川区役所 OF THE DEAD」(全12話)
★放送日:9/21(水)スタート!
毎週(水)深0:15~1:15 他
☆再放送:9/28(水)より 毎週(水)後5:00~6:00
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